創立60周年記念ページ特別企画 座談会
在学生と卒業生の正直トーク ―時空を超えて―Vol.3
6月19日に行われた卒業生と在学生の座談会。
最後のテーマは「これからの芸文短大」です。
出演者
【在学生】 | |||
美術科 おだがわ れいな |
専攻科 造形専攻2年 やまき はるか |
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音楽科 まえだ あいみ |
専攻科音楽専攻 しぶや はな |
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国際総合学科2年 やました りな |
情報コミュニケーション ごとう れな |
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【卒業生】 | |||
美術科 工芸デザイン専攻 さかもと わかこ |
音楽科 声楽コース 理論分野 まつした えみ |
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国際文化学科 こうの ゆか |
情報コミュニケーション学科 はやかわ あい |
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【ファシリテーター】 | |||
音楽科 声楽コース なかがき るる |
vol.3 これからの芸文短大
ーまずは在学生の皆さん。芸文短大がこうなってほしい、在学中に挑戦したいという意見をお願いします。
新キャンパスだからしたいこと。
(美在:小田川)芸短ギャラリーという新しく、大きな作品を発表する場が大学にできました。今後も作品を発表していろんな方に見に来てもらえたらと思います。
(美専:山木)そうですよね。私が短大に入学したときはまだ工事中で、プレハブの仮校舎にギャラリーがあったんですが、すごく小さな部屋だったんです。それが4倍5倍ぐらいの広さになったので、学生の間にその広い空間ならではの展示に挑戦してみたいと思っています。
(美在:小田川)今年1月に、初めて進級制作展という展示企画が芸短ギャラリーで催されました。講評や合評会も行われて、友人のご両親や地域の方が自分たちの作品を見に足を運んでくれて、実際に感想も聞けたので、あの時はちょっと嬉しかったです。
(写真)進級制作展(2021年1月)
(音専:澁谷)音楽科も大きな音楽ホールが新しく完成したので、地域の方も演奏を聞きに来られるような開かれた場所になったらいいなと思っています。今は地域巡回演奏会という演奏会があって私たちが中学校に演奏をしに行くことはあるんですけど、逆に中学生や高校生が芸文短大のホールに来て演奏を聴いたり演奏する機会があると、いいなって思います。
(音在:前田)私も演奏を通して、たくさんの方にこの芸文短大の音楽の素晴らしさを伝えたいです。そのためにもしっかり技術を磨きたいです。多くの高校生が芸文短大で学んで欲しい気持ちもあります。
ー卒業生の方はいかがですか。大学から少し離れてみて感じることがあれば。
消滅したコースの復活を・・・
(美卒:坂本)私は個人的な意見になってしまうんですけど、在学時とは学科や専攻コースがかなり変わってしまっていて、在籍していた「工芸デザイン」の分野はもうなくなってしまったんです。歳を重ねてきて、工芸デザインって生活していく中で最も身近に感じられる芸術の一つだなって思うんです。手に触れたり、身につけたりっていう身近な芸術が学べる分野をまた復活してもらえればなっていう思いがあります。ただ、分野としてはなくなっても科目としては陶芸の授業があって、学生に教える機会を頂いたことがとても嬉しい第一歩だと思っています。いつかまた工芸デザインを学べる分野が復活したらいいなと思っています。
先輩、後輩、地域の方と交流したい!
(国卒:河野)卒業生と在学生との交流の機会を設けていただけたらうれしいです。ここ3年くらい国際総合学科の「キャリアデザイン」という科目で、外部講師として呼んでいただいています。その時に、学生さんのお話を聞いてたら、山下さんも先ほどおっしゃってくれたんですが、空港の仕事に興味持たれてる学生さんが結構いて、声をかけてくれるんです。実際、芸文短大の卒業生が私の会社に毎年入社してくれています。せっかく卒業生がたくさんいるので、在学中のこととか入社までにどういうことを勉強した方がいいよとか、そんなお話をできたらいいんじゃないかなと思っています。
(写真)キャリアデザイン(2019年11月)
(音卒:松下)私もぜひそのような機会があればと思います。音楽漬けの学生時代で、卒業後すぐに教員になると突然、社会人っていうだけではなくて、一教員として「先生」って見られることに面食らったこともありましたし、教育実習だけではわからないこともたくさんありました。だからOG/OBとの交流の場があったら、進路支援の取り組みとしてもいいのかなと思います。
(国在:山下)私も在学中に、卒業生や社会で働いてる方のお話を聞いてみたいと思います。また、卒業生だけではなく、サービスラーニングなどを通して地域の方々とも関わることがあるので、そういうことも続けていって欲しいと思います。
(情卒:早川)行政分野で働いていますが、学生や地域からの視点も取り入れながら別府市や大分県全体の観光をどう盛り上げていけるかを考えたいと思っているので、在学中からサービスラーニングなどを通して地域の方との繋がりを大切にしてもらえたら嬉しいですね。
ー最後に、後藤さんは学友会の会長さんもされていますよね。学校に望むことや後輩にこうなって欲しいなどがあれば教えてください。
(情在:後藤)学友会やサークルのことについて、素朴に質問をぶつけてくれる学生が多いのは嬉しいことです。何事にも前向きに積極的に取り組む姿勢を、私も忘れないでいたいことですし、後輩達にもこれからも大切にしていって欲しいことだと思っています。
ー皆さま、本日は楽しいひとときをありがとうございました。あっという間に予定した時間が過ぎていきました。私も卒業生として、このような座談会に参加でき、とても良い経験になりました。オンライン上ではありましたが、芸文短大生の元気な姿が感じられました。また、このような機会にお会いできることを楽しみにしています。
編集後記
夏の到来を思わせる晴天の中、また東京オリンピック開会まで約1ヶ月という令和3年6月19日(土)にファシリテーターを含め11名の卒業生、在学生が参加した座談会を開催しました。福岡県等に緊急事態宣言が出され、感染防止のためオンラインでの開催(県外からも2名参加)となりましたが、ファシリテーターの中垣さんの見事な進行と皆さまのご協力のお陰でトラブルもなく円滑に2時間にわたる座談会を進めることができました。
参加者からも「もっと話していたい」「先輩や他学科の方とつながれてよかった」「こういう場を広げて欲しい」との感想をいただきました。
今回は、本学の強みのひとつである情報技術を用いたオンライン座談会に集い、時間と空間を超えて、芸文短大について初対面とは思えないほど打ち解けた雰囲気で話していただいたというのは、とても不思議な感じがしますし、参加者同士の思いがけないつながりの発見や個々のいかなる困難をも乗り越える力に驚くばかりです。
創立60周年にあわせた座談会を企画・準備・運営した事務局職員も芸文短大OGです。芸文短大生の魅力と可能性を感じることができた素晴らしい座談会に大きな拍手です。参加いただいた皆様のご健康とこれからのご活躍をお祈りしております。