創立60周年記念ページ特別企画 座談会
在学生と卒業生の正直トーク ―時空を超えて―Vol.2
6月19日に行われた卒業生と在学生の座談会。
続いてのテーマは「卒業後の私」です。
出演者
【在学生】 | |||
美術科 おだがわ れいな |
専攻科 造形専攻2年 やまき はるか |
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音楽科 まえだ あいみ |
専攻科音楽専攻 しぶや はな |
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国際総合学科 2年 やました りな |
情報コミュニケーション ごとう れな |
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【卒業生】 | |||
美術科 工芸デザイン専攻 さかもと わかこ |
音楽科 声楽コース 理論分野 まつした えみ |
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国際文化学科 こうの ゆか |
情報コミュニケーション学科 はやかわ あい |
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【ファシリテーター】 | |||
音楽科 声楽コース なかがき るる |
Vol.2 卒業後の私
在学時代から地続きの今
(情卒:早川)私は情報コミュニケーション学科卒業後、医療機器の商社に就職をしました。札幌の本社で1か月ほど研修を受けてその後別府の支店に配属されて5年間勤めました。就職1年目に、別府市の観光PRをするミス別府に応募し、2014年から2018年までの4年間務めました。そこで観光業や別府市のPRをすることを楽しいなと思い、転職をしまして今は別府市役所観光課で働いています。
(写真)2017年「ツーリズムEXPOジャパン」ビックサイトにて
ーミスのお仕事や現在のお仕事で、学生時代に学んでいたもので役立っていることはありますか?
(情卒:早川)今は、取材やロケの対応をしてるのですが、在学中の狩谷先生のゼミでカメラの撮り方や伝え方を教えていただいたことが役に立っていますし、今でも先生に色んなアドバイスをいただいたりして、お世話になってます。
夢の職業
―国際総合学科卒の河野さんは空港でお仕事をされていると伺いましたが、どのようなことをされているのですか?
(国卒:河野)航空会社のグランドスタッフをしているんですけれども、入社してからはカウンターで搭乗手続きをしたり、お客様にチケットを販売したり、機内へのご案内をすることが主な業務内容でした。今は運航支援業務をメインでおこなっています。飛行中のパイロットと直接話をしますが、天候や上空の揺れが少ないところなどについてのアドバイスをする仕事をさせていただいています。
―芸文短大を出てすぐに大分航空ターミナルに入社されたと伺いましたが、その職を選んだ決め手みたいなものはあったんですか?
(国卒:河野)グランドスタッフになるのが中学生くらいからずっと夢だったんです。進学先を選ぶ時にも専門学校に行った方がいいのかなと考えたりしたんですけれど、その道一本に絞るのではなくいろんな勉強もしてみたいなと思って芸文短大を選びました。在学中に就職活動をしていたときは4月採用枠がなかったのですが、どうしてもグランドスタッフになりたくて、県庁での臨時のお仕事をさせていただきながら採用枠が出るのを待ちました。
(国在:山下)私もグランドスタッフにすごく憧れています。卒業してから1年間働いてお金を貯めてワーキングホリデーに行き、帰国後グランドスタッフの職に就くことができたらいいなって思ってます。
(国卒:河野)ワーキングホリデーに行くのはすごくいいと思います。英語を喋れるのは魅力的ですし、グランドスタッフの仕事は海外の方と会話する機会があるのでぜひ異文化にも触れてたくさんの人たちとお話ができる引き出しを作っていただければと思います。
夢と現実の間で
―坂本さんは現在、非常勤講師や陶芸教室の先生という形で指導をされていますが、どのような道を歩まれたんでしょうか?
(美卒:坂本)卒業後は、県庁の臨時職員や医療事務をしていたのですが、恩師の久保木先生からいただいたご縁もあって、26歳の時に一念発起して夢であった陶芸家の道を選びました。それから自分が、この陶芸で食べていけるようになるためには全国の方に私が作ってるものを知ってもらうのが大切だなと思って、27歳ぐらいの時に、自分の作った器の写真を本にして、それを持って東京に売り込みに行ったんですよ。
ーすごい。
(美卒:坂本)はじめは頑張って営業しようと思って行ったんですけど、最初に恵比寿のショップに行って「私、器を作っていまして」って言って自分の写真集を見せた時に、店主さんに「あ」って引かれたんですよ。いっぱい来るんでしょうね、そういう人が。だから「また来たわ」みたいな感じになって。すごいショックを受け、一軒目で心が折れた私は恵比寿の坂をとぼとぼ歩きながら営業はやめようって思い、3日間東京観光して帰ってきました(笑)。その時に思ったのはやっぱり自分から売り込むのではなくて、知ってもらう人間にならなきゃダメだなってことで。それでホームページを作ったんですよ。そしたら私の大好きだったホテルが新しくギャラリーを新設するということで担当の方から「ホームページを拝見いたしまして、器を取り扱わせてくれませんか」って連絡があったんです。その後、そのお店自体がすごく大人気になって店舗がいろんな県に拡大されて、私もそこに器を卸させていただくようになってっていう流れで今に至ります。
―すごいですね。現役の美術科の方はどう思いますか?
(美在:小田川)そうですね。やっぱり芸術系って進路が不安になるじゃないですか。私の知人が高校の教師をやっているんですけど、その方が『新任の美術の先生が「絵が一枚数百万とかで売れても食べて行けない」と話していた』というのを聞いて、ああやっぱりそうなのかみたいに思うんです。確かに現実は厳しいけど、でも現実に縛られすぎても自分の夢も無くなっちゃうし。難しいですね。
―そうですよね。私も在学中は葛藤がすごくあったなと思い出します。松下さんは音楽科卒業後は教員をされていたと伺いましたが。
(音卒:松下)はい、そうです。長崎で中学校の音楽を担当していましたが、特別支援学校で教えたり、縁あって福岡市でも中学校の教員となり、今年度からは教育委員会で、ICTの活用推進、情報モラルやシティズンシップ、音楽科など教員に対しての研修を主に担当しています。
(写真)令和2年度の授業風景
(音専:澁谷)私も音楽専攻修了後は教員を目指しているのですが、大学や専攻科の最後の年にやっておくこと、将来社会に出る前にもっとこういう風な事やっておいたほうがいいよってことはありますか。
(音卒:松下)そうですね。私は、短期集中ではできないタイプなので採用試験の勉強を1問でも絶対毎日コツコツやっていました。勉強できることに感謝の気持ちを忘れずに勉強されたらいいかなと思います。採用試験もなかなか厳しいですけど、臨時講師であったり、色んな形で教員の経験を積んで、ぜひ教員を目指してほしいなと思います。
(音専:澁谷)ありがとうございます。がんばります。