デザインパテントコンテストの入選学生による意匠登録出願が終わりました

2016.05.09

 昨年度より、本学専攻科造形専攻1年新名かすみさんの作品の、デザインパテントコンテスト入選と表彰式についてお知らせしてきました。
 
 このたび、新名かすみさんが弁理士のアドバイスを受けながら、無事に意匠登録出願を終え、現在は特許庁の審査結果待ちです。学生が自ら意匠権の勉強をして、実際に意匠登録出願まで終えることは、なかなかありません。
 
 意匠登録出願を終えたことから、ようやく作品を公開することができるようになりました。

【作品名】 炒り箸
【用 途】 細かいそぼろや炒り豆腐などを作る時に使用。
【特 長】 先が4本の箸に分かれている。長時間持ち続ける事を重視し、手にフィットする形状。

 

以下、意匠登録出願を終えた新名かすみさんの感想です。

①大変だったこと、難しかったことは何ですか。

◆「今までにないもの」を考えることです。今まで世間に発表されているものや意匠登録されているものに類似していない事がかなり重視され、新しいデザインかつ大量生産可能で有用性のあるデザインに仕上げなければならなかったため、デザインと機能を考えるのにとても時間がかかりました。
◆モデルは、木を削り加工し何度も試作を繰り返しながら製作しました。一本作るのにかなり時間がかかるのですが、何度も試作を繰り返した結果、納得のいくデザインにすることが出来たので満足しています。

②今回新たに勉強になったと思うこと。

◆物を新しく製作する際にマーケティング調査を行うのは当たり前のことですが、今回のコンペでよりしっかりと調べたい時には意匠の一覧があるフォームにて検索する方法を知る事が出来ました。
◆特許庁の見学の際に、意匠権・著作権をとることのメリット、また意匠権を侵害した際の裁判の流れ、意匠権で守れる範囲等、デザイナーになる人にとって全て知っておいた方が良い事だと思ったので、とても勉強になりました。

③この経験を今後どう活かしたいか。

私は将来プロダクトデザイナーになりたいと考えているので、仕事についた際に今回コンペに参加することで得た知識や経験を活かしたいと思っています。特に、意匠権取得の際に必要な書類や条件、また弁理士に依頼した際の流れ等を経験したことは将来私が物のデザインをして売り出す際に役立てることが出来ると考えています。

④無事に出願を終え、思うこと。

今回の受賞にあたり、とても貴重な経験をすることができました。私の作品のオリジナリティが認められ意匠権を獲得することができるように、今は願うばかりです。また、無事に意匠権を獲得する事ができたら、自分の作品をアピールしていきたいと考えているので、結果が楽しみです。


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【 意匠登録出願・作品公開までの経緯 】
 デザインパテントコンテストは、文部科学省、特許庁、日本弁理士会、(独)工業所有権情報・研修館(INPIT)が主催し、学生一人ひとりのデザインで社会や暮らしをより良くし、未来を切り拓く、そのような体験の機会を提供し、学生の知的財産マインドを育てるとともに、知的財産権制度の理解を促進することを目的に開催されています。
 今回、知的財産を専門とする野田佳邦講師(情報コミュニケーション学科)が、知的財産教育活動の一環としてコンテストへの応募を呼びかけ、本学としては初めてコンテストに応募し、新名さんの作品が見事入選、意匠登録出願支援対象として選出され、弁理士の指導を受け、意匠権の取得を目指してきました。
 また本学も同時に「文部科学省科学技術・学術政策局長賞」を受賞しました。

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デザインパテントコンテストの過去の記事は、こちらをご覧ください。

※デザインパテントコンテスト入選(2015/12/21)
  http://www.oita-pjc.ac.jp/news/detail/717

※デザインパテントコンテスト表彰式/本学に文部科学省科学技術・学術政策局長賞(2016/1/26)
  http://www.oita-pjc.ac.jp/news/detail/739