「TETSUSON2015」にて長坂常賞を受賞しました

2015.09.16

 今年3月に開催された「TETSUSON2015」で本学専攻科造形専攻1年(プロダクトデザイン)の佐藤寿喜さん(出品時は美術科2年)が「長坂常賞」を受賞しました。

 「TETSUSON」は学生主体で運営する学生クリエイターのための卒業合同展示会です。東京で3月に開催され、公開審査会では建築家の長坂常氏・美術家の野又穫氏・アーティストの中村政人氏の3氏が審査員を務めました。

 長坂常賞を受賞した佐藤さんは、今年1~2月に開催された第53回美術科卒業・修了制作展の「筒スツール」を出品。その経緯について「卒業展が終わったときにTETSUSONをポスターで知りました。せっかく作ったからと思い応募しました。関東の学生の作品や東京がどういう場所か見るために研修旅行の感覚で飛び立ちました。何よりも自分の位置やこの道でやっていけるのかを知りに行こうと思ったからです」と語りました。

 公開審査では「頭が硬い」「自分が産み出す物(プロダクト)や事(イベント・システム)に誰がお金を出して援助し誰が買うのか、売買や物流など世の中をもっと勉強研究調査しなさい」などと厳しい指摘がありました。しかし「すべての面に強度を求めた新しいカタチで単純に面白い。構造体の角部分がキー(鍵)になっている。未だ完成されていない作品と聞き、ブラッシュアップを繰り返した完成形に期待する」と評されました。

 受賞について佐藤さんは「まさか賞を頂けるなんて」と喜びをあらわにしました。また、展示会ではデザイナーやスタッフ、出展者の考え方・話に大いに刺激を受けたそうです。「受賞も良かった事の一つですが、同じ志を持つ者の“繋がり”を国内外に持てたことが何よりの収穫でした。この繋がりは現在進行形であり私の未来の財産であると確信しています」と振り返りました。そして「もっとデザイナーに近づかないと」と、作品制作と次回の「TETSUSON 2016」に向け気持ちを引き締めました。

 大分市内で先日開催した専攻科学生作品展「交差展~art exhibition8~」でも、佐藤さんは他の学生とともに意欲的な作品を制作、展示しました。
 

 


 

長坂常氏プロフィール

建築、インテリアから家具に至るまで、幅広い分野で設計活動を行う。東京藝術大学美術学部建築学科卒業。1998年、スキーマ建築計画を解説。事務所を上目黒に移転し、ギャラリーとショップを共有するコラボレーションオフィス「HAPPA」を設立する。2007年東京藝術大学美術学部建築学科非常勤講師。2013-代表作に建築:SAYAMA FLAT、奥沢の家、離れ、TAKEO KIKUCHIなどインテリア:LLOVE、Aesop Aoyama、papabubule、Daimaru、EEL Nakameguroなど。

TETSUSON2015より)

 



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