別府アルゲリッチ音楽祭「公開室内楽 マスタークラス」を本学学生らが受講しました
2014.05.10
「第16回別府アルゲリッチ音楽祭」の「公開室内楽 マスタークラス」が5月7日、別府市のビーコンプラザ・国際会議室であり、本学学生・卒業生が弦楽四重奏で受講しました。講師は、国内外で活躍するヴィオラの川本嘉子さんが努めました。同音楽祭のテーマの一つが“育む”で、アルゲリッチが提唱する若手音楽家の才能を伸ばすためのプログラムです。
受講したのは、本学専攻科音楽専攻の修了生 甲斐田柳子さん(1stヴァイオリン/現在桐朋オーケストラアカデミーに所属)、坂本菫さん(2ndヴァイオリン/現在本学演奏員を担当)、専攻科1年の中村匡希さん(ヴィオラ)、専攻科2年の佐藤蘭一さん(チェロ)で構成した弦楽四重奏です。4人はこの日の本番に向け、本学 川瀬麻由美教授指導のもと、練習に励んできました。(レッスンの様子はこちらをご覧ください)
受講した曲目は、ハイドン作曲の弦楽四重奏曲 第76番 op.76-2 二短調「五度」より第1楽章。まず、第1楽章を通して演奏した後、川本さんから「一つのピアノで演奏しているように、4人のアンサンブルをそろえる練習をすること。音色をそろえ、各楽器のバランスを考える。和声をそろえ、人の楽器の音を聴きあっていくことが大事」と指導を受けました。レッスン中には、1stヴァイオリンのみを中央に立たせて演奏してみたり、椅子から腰を浮かせた姿勢のまま演奏してみたり、ユニークな練習方法を提示されました。「リスクを背負うとステップアップが早い。一つひとつの音のクオリティが上がる。変則的な姿勢の中で、どこの筋肉を使って演奏しているか考えながらやるとよい」などとアドバイスを受けました。
当日は、100名余りの聴衆が、時にユーモラスに、時に厳しく指導されるレッスンの状況をあたたかく見守っていただき、若い学生たちに大きな拍手をいただきました。若い学生アンサンブルのメンバーたちにとっては、第一線の演奏会からの指導は貴重な体験であり、今後の演奏活動に活かしていってもらいたいものです。