市美文化講座「オカリナとビウエラの調べ―有元利夫の作品とともに―」で本学小川教授が演奏を行いました
2014.11.01
10月24日夜、閉館後の大分市美術館展示室で「オカリナとビウエラの調べ―有元利夫の作品とともに―」と題されたコンサートが開かれました。
市美術館では現在、「有元利夫展」が開催中で、有元氏は大の音楽好きでバロック音楽を聴きながら制作活動を行っており、彼の作品には音楽を題材したものが数多くあります。これが高じて作曲まで行っています。
今回は、こうした有元氏の展覧会ということで、絵画の並べられた展示室を会場に、オカリナとビウエラ(ギターの原型)の演奏会が企画されました。ビウエラは本学音楽科 小川伊作教授、オカリナは本学でフルートを専攻した坪内千恵美氏が演奏しました。当初100名限定で聴衆を応募したところ、120名を超える応募があり、会場はぎっしりの人で埋めつくされました。
まず、菅館長の「ナイトミュージアムにようこそ」というあいさつに引き続き、岡村学芸員が有元氏の生い立ち、作風、魅力等について解説があり、いよいよ二人の演奏が始まりました。今回のプログラムは、有元氏が愛したバロック音楽から始まり、途中楽器紹介なども織り交ぜながら、和やかに進行していきました。
そして、メインは有元氏自ら作曲した「ロンド」を演奏。素朴なメロディが心に染みます。最後は、日本の曲で、小川教授が意外と響きが合うんですと紹介された「浜辺の歌」と大分の代表曲「荒城の月」で締めくくられ、聴衆から大きな拍手をいただきました。
有元氏は「バロックのリズムは心臓の鼓動に似ていて気がやすまる、描くときも邪魔にならない。」と話していたそうです。有元氏の作品に四方を囲まれ、素朴なビウエラの弦に導かれた澄みやかなオカリナの響きに包まれ、しばし至福の時を過ごせました。