「保戸島映像音楽祭」大成功で終了しました!

2013.11.12

 

 11月3日、4日に津久見市の保戸島小中学校体育館などで開かれた「保戸島映像音楽祭」は、観客200人以上を迎え、にぎやかに行われました。島の小中学生らが出演したオムニバス映画「海上の迷宮(ラビレンス)」を上映し、島出身のソプラノ歌手・清家麻衣さん(県立芸短大非常勤講師)が、伸びやかな歌声で聴衆を魅了しました。

 「保戸島映像音楽祭」は、2年がかりで実現した学生主体のプロジェクトです。多くの人々にご協力いただき、本当に感謝しています。昨年6月、学生たちがゼミ旅行で保戸島を訪れたのがきっかけ。昨年秋は「マルチ写真展・保戸島を撮る」を開催し、これをバネに、「保戸島映像音楽祭」の開催にこぎ着けました。学生代表の薬真寺亜衣さん、川野亜弥さんの2人(情報コミュニケーション学科2年)は、いずれも地元津久見市の出身。「若い力を地域の活性化に結びつけよう」と、考えました。

 清家さんのコンサートは、島の皆さんから強い要望がありました。「島出身のソプラノ歌手がいる。ぜひ、里帰りコンサートを開いて欲しい」。調べてみると、清家さんは芸文短大の音楽科非常勤講師。心良く出演を承諾していただきました。

 夏祭りの取材や短編映画の撮影、映像音楽祭のために、多いときは学生十数人が数日間、島に泊まり込みました。西田加喜夫区長や漁協関係者からは、民家のほか公的施設も宿舎として紹介していただき、プロジェクトの応援体制も万全を期しました。

 映像音楽祭が本番を迎えた3日午後、小雨にもかかわらず、島民が続々と詰めかけました。用意した200枚のプログラムが、あっという間になくなりました。芸文短大から持ち込んだ照明、映写装置を駆使し、色とりどりの風船や手作りの看板を配置した手作りの芸術祭でした。

 芸文短大生6人が監督したオムニバス映画「海上の迷宮」(約30分)の上映が始まると、子ども達の熱演に大きな歓声が沸きました。清家さんのコンサートは、クラシックの小品やポピュラーな名曲を披露し、特に、アンコール曲の「秋桜(コスモス)」は圧巻。島の中心部で2日間開いた写真展も、約80人の来場者がありました。

 この熱気あふれる「保戸島映像音楽祭」の報告写真展を、16日(土)~24日(日)まで、津久見市立図書館で開催します。また映画「海上の迷宮」は、12月7日(土)午後5時から大分市中央町「bridge」で開かれる「第3回大分スマートフォン映像祭」で上映予定です。

 

 
以下は、このイベントを企画・運営した学生代表2人の感想です。
 映画「海上の迷宮」のキャスティングには苦労した。島の子供たちを出演させたいと考え、まず、小中学校の校長に許可をいただいた。中学生の女の子たちは、すぐに出演を引き受けてくれた。ところが男の子たちは「映画? ゼッタイ無理だよ」と拒否の姿勢だ。何度も頼みに行き、やっと撮影2日前にオッケー。いざ出演が決まると、男の子たちは台本を握りしめて、練習を始めた。
 島を訪れるたびに、島民の皆さんに温かく迎えていただいた。特にうれしかったのは、Uさん宅を訪れた時のことだ。昨年の写真展で展示した写真を、自宅応接間の一番目立つ場所に飾っていたのだ。Uさんからは学生の宿泊用に自宅を提供していただき、「次に来る時は電話するのよ」と、孫のようにかわいがっていただいた。
 毎月のように島を訪れ、島の人々と交流を深め、準備してきた。多くの人に「映像音楽祭」を見てもらって、うれしかった。「とてもよかったよ」「こんなの初めてだ!また、してね」。うれしい言葉を皆さんからいただき、本当にがんばってきてよかったです。