沿革
本学の設立は、大正10年、本県出身の彫刻家、朝倉文夫氏などが中心となり、中央や地方の各文化団体に配布した「九州美術専門学校建設に関する具申書」にさかのぼります。
(具申書要旨)
大分県は、古くは奈良朝文化に匹敵する磨崖仏等の豊州文明が興隆し、大友時代には世界文化の総合地のような観を呈し、幕末明治では田能村竹田等による革新的日本画が美術界の一大勢力となり、このような歴史的な美術興隆については他県の追従を許さない地位にあるので、今回開催された九州沖縄八県連合共進会の壮挙、特に九州で初開催となった 美術展覧会の盛会を記念して美術専門学校をこの大分に設置することは、地方一円の文化に資するとともに地方繁栄の一策となるものである。
こうした歴史を踏まえ、昭和23年に日本でも例のない、美術科と音楽科を併せ持つ芸術高校として、大分県別府市に分県立別府第二高等学校が新設されました。大分県立別府第二高等学校は大分県立別府緑丘高等学校に名前を変え、昭和36年に大分県立別府緑丘高等学校専攻科が昇格して、「美術科」と「音楽科」の2学科を有する県立短期大学として本学は開学しました。これは、九州で最も古い芸術系の高等教育機関となります。このように、大分県は、芸術分野の教育において日本国内の先駆けとしてその存在感を示してきました。
平成4年には、国際化、情報化などの社会の変化に適切に対応するため、「国際文化学科」と「コミュニケーション学科」の人文系2学科を設置し、芸術系(美術・音楽)と人文系を併せ持つ全国でも唯一の公立短期大学となりました。長年にわたり数多くの人材を社会に送り出し、卒業生の数は短大・専攻科を合わせて18,000人を超え(令和6年度末時点)、地域の芸術と文化の発展に寄与してきました。
平成18年4月に公立大学法人となってからは、平成19年には、学士号が取得できる「認定専攻科(造形専攻・音楽専攻)」を開設、平成25年には国際総合学科への改編や、美術科デザイン専攻のコース改編、平成30年には音楽科に音楽総合コースを新設し、令和元年は美術科デザイン専攻にグラフィックアートコースを新設するなど、これまでの歴史を大切にしながら、地域社会の期待に応えるために改革を続けております。
平成27年からはキャンパス整備を行い、音楽ホール棟や図書館の新築、芸術デザインや美術棟がリニューアルしまして、令和2年にキャンパス整備が完了し、令和3年に創立60周年の節目を迎えました。
沿革
- 昭 33.11.20
- 大分県立別府緑丘高等学校に昭和34年4月1日から美術課程、音楽課程の専攻科設置決定
- 34. 4. 1
- 大分県立別府緑丘高等学校専攻科発足
- 36. 3.10
- 文部大臣より大分県立芸術短期大学(美術科:絵画、図案、服飾、音楽科:声楽、器楽)の設置が認可される
- 36. 4. 1
- 別府市野口原に大分県立芸術短期大学発足
- 36. 4.13
- 第1回入学式
- 36.11.18
- 開学式
- 39. 4. 1
- 音楽科にバイオリンコース新設
- 40. 3.20
- 大分県立別府緑丘高等学校が本学の附属高校となる
- 41. 4. 1
- 美術科に生活芸術コース新設
- 45. 4. 1
- バイオリンコースを「管弦コース」に改称
- 49.12.11
- 文部大臣が大分県立芸術短期大学の大分市移転の届け出を受理
- 50. 4. 1
- 大分市上野丘東に全学移転
- 51. 4. 1
- 音楽科に理論コース新設
- 51.11.10
- 附属図書館新築開館
- 53. 3.30
- 体育館新築
- 54. 4. 1
- 美術科を美術専攻、デザイン専攻、生活芸術専攻に、音楽科を声楽専攻、器楽専攻に分離する
- 54. 4. 1
- 専攻科(美術専攻科・音楽専攻科)新設
- 55.12. 1
- 附属緑丘高等学校が本学構内に新築移転
- 55.12.17
- 学生会館新築
- 56.10.30
- 本学創立20周年記念式
- 平成元 2. 1
- 大分県立芸術短期大学将来構想懇話会発足
- 元.12.26
- 「大分県立芸術短期大学の将来構想に関する報告書」が知事に提出される。
- 2. 4. 1
- 大分県立芸術文化短期大学学科設置準備室発足
- 3.10.29
- 本学創立30周年記念式
- 3.12.20
- 文部大臣より国際文化学科及びコミュニケーション学科の増設が認可される
- 4.3.10
- 人文棟を新築
- 4. 4. 1
- 国際文化学科及びコミュニケーション学科を増設し、大学名称を「大分県立芸術文化短期大学」に改称
- また、美術科生活芸術専攻の学生の募集を停止(75名)し、デザイン専攻の定員を25名から50名に改める
- 4. 6.19
- 国際文化学科・コミュニケーション学科開設記念式
- 8. 6.17
- 「大分県立芸術系大学構想にかかる報告書」が知事に提出される
- 13.10. 8
- 本学創立40周年記念式
- 15. 4. 1
- コミュニケーション学科の名称を「情報コミュニケーション学科」に改称
- 音楽科声楽専攻の定員を35名から30名に、同器楽専攻の定員を30名から35名に改める
- 16. 7.30
- 文部科学省の「特色ある大学教育支援プログラム」に音楽科の「多様な演奏会による地域交流教育の工夫改善」が採択される
- 18. 4. 1
- 運営主体が「公立大学法人大分県立芸術文化短期大学」となる
- 19. 4. 1
- 2年制の認定専攻科(造形専攻・音楽専攻)を開設
- 21. 9.28
- 文部科学省「大学教育推進プログラム」に情報コミュニケーション学科を中心に全学科を対象とした「体験をスキルに変えるナラティブ能力養成-サービスラーニングを中心とした自己の物語を探し創り発信する能力の形成プログラム」が採択される
- 22. 4. 1
- 専攻科造形専攻の定員を15名から24名に、専攻科音楽専攻の定員を15名から20名に改める
- 22.4.8
- 竹田市直入町に「芸文短大・竹田キャンパス」を開設
- 23. 4. 1
- 本学創立50周年を迎える
- 24. 4. 1
- 本学人文系学科20周年を迎える
- 25. 4. 1
- 国際総合学科新設(国際文化学科を改編)(国際コミュニケーション、観光マネジメント、現代キャリア)
美術科デザイン専攻コース再編(ビジュアルデザイン、メディアデザイン、プロダクトデザイン) - 27.4.1
- 情報コミュニケーション学科コース改編(心理スポーツ、地域ビジネス、情報メディア)
- 27.5.25
- 本学キャンパス整備基本構想を策定
- 27.8
- 本学キャンパス整備事業に着手
- 28.4.1
- 専攻科造形専攻コース再編(美術、ビジュアルデザイン、メディアデザイン、プロダクトデザイン)
- 29.11.14
- 芸術デザイン棟完成
- 30.4.1
- アートマネジメントプログラムの創設
音楽科に音楽総合コースを新設 - 30.9.25
- 附属図書館開館
- 31. 2.26
- 音楽ホール棟完成
- 31.4.1
- 美術科にグラフィックアートコースを新設
- R3.3
- 本学キャンパス整備事業完了
- 3.4.1
- 本学創立60周年を迎える