「大分国際車いすマラソン大会 海外選手とTALK SHOW」を開催しました

2016.11.26

 10月28日(金)、第7回大分国際車いすマラソン大会交流イベントとして、また、国際総合学科の授業「多文化理解論」(担当:ジュリー・ヌートバー准教授)公開イベントとして、「大分国際車いすマラソン大会 海外選手とTALK SHOW」が本学人文棟大講義室で開催されました。

 ゲストに、車いすマラソンのプロアスリートでもある廣道純選手(大阪出身 大分在住17年目)、アメリカからマシュー・デイビス選手(ケンタッキー出身)、ピーター・ホーキンス選手(ニューヨーク出身)をお迎えし、ジュリー・ヌートバー准教授の通訳によってお話しを伺いました。
 

 
 話題にあがったのは、主に車いすの人に対する日本でのおもてなし(ホスピタリティ)に関して、そして車いすマラソンの見どころについてでした。

 日本でのおもてなしについては、ゲストの2人がよく見かけるのは、スタッフの方が機転をきかせたサービスなのだろうけれども、それがサービスをうける当人にとって必ずしも本意でない場合があるそうです。たとえば、レストランでは、車いすで食事をとれるように、テーブルから予め椅子を外してくれたりします。しかし、人によっては、椅子に座って食事をしたい人もいるので、可能であれば事前に
本人に対して要求を聞いてもらえるほうがありがたいそうです。

 話題が車いすマラソンに及ぶと、3人から次々とレースの見どころを紹介してもらいました。廣道選手は、レースの先頭グループに注目して欲しいとのことでした。「ドラフティング」という相手を利用して風よけをする技を駆使して、選手たちが繰り広げる激しいトップ争いは見ものだそうです。
マシュー選手が言うには、選手たちにとっては、レース中に沿道から声をかけてもらえるのが一番励みになるとのことで、ぜひ競技場にきて応援して欲しいとのことでした。

 トーク終了後、学生からはいくつか英語で「レース直前にはどのような気持ちでいますか?」など、質問が寄せられました。選手たちは、「大会にはもう何度も参加しているけれども、レース前はつねに不安と緊張でいっぱい。」とのことでした。特別な車椅子(レーサー)を使うので、何らかのアクシデントも少なくないそうです。しっかり準備をしても、不安は消えないそうです。すべてのことにいえますが、何事も準備が大切とのことです。

 また「どのようにして、大分国際車いすマラソンを知ったのですか?」という質問に対しては、「ニューヨークの大会に参加しているときに、日本の大分にも素晴らしい大会がある。」と知りました。外国の車いすマラソンの選手は、「日本に行ったことはないが、大分は知っているし、行ってみたい。」とか「日本に行ったことはあるし、大分国際車いすマラソンに参加したことがある。」と言っているそうです。大分は国内での車いすマラソン発祥の地です。世界の人が車いすマラソン大会を通して、大分のことを知っています。そんな大分をみなさんも好きになってほしいです。

 最後に、ピーター選手からは「人生には、いろいろチャンス(機会)があります。
出来ないことや不運なこともたくさんありますが、自分のやりたいことはできるだけすべてをやりきって、あとは勉強してください。」とコメントをいただきました。

 レースの直前にも関わらず、本学のトークイベントにご出演いただき、ありがとうございました。