「高崎山ニホンザル観察実習」を行いました
2016.05.26
5月14日(土)に、情報コミュニケーション学科の授業「心理学研究法」で、高崎山ニホンザル観察実習を行いました。前期の受講者55名が実際に高崎山に行き、ニホンザルをビデオ撮影しました。
学生たちは、母ザルと子ザルの親子関係や、毛づくろいをする親戚関係のサル、群れの中の順位の高い雄ザルなど様々なサルを選んで観察していました。サルにしか見られない行動やサル同士の関係性を見ると共に、人間との共通点も見ることができました。今後撮影したビデオを授業の中で行動描写して、さらに詳しくニホンザルの行動特徴を記述していきます。
ニホンザルの観察実習の意義は、ビデオ撮影の技術と観察法の一連の流れを習得することです。汗ばむほどの好天に恵まれて、有意義な実習ができました。高崎山の職員の皆様、大変お世話になりました。
以下、学生の感想です。
一番驚いたことはサルの群れの上下関係の厳しさを目の当たりにしたことです。職員の方があるサルにピーナッツを投げても、そのサルの近くに先輩の4番手のサルがいたので、決して取ろうとはしませんでした。実際にボスを観察すると、権力の象徴として尾をずっと立てたままでいました。
また、子ザル同士で嫉妬して邪魔するようなシーンも見ました。嫉妬心や好きだという気持ちの表れを人間世界の縮小版のように観察することができて面白かったです。自分の周りに適応させてみることができるようになったら、さらに面白いと感じました。
メスのおとなのサルを観察すると、周辺に落ちている葉っぱを食べているだけだと思っていたら、木の上にいるサルが落とした葉っぱを食べていました。また、ボスザルが毛づくろいをされているところが観察できました。
最後に子ザルを観察すると、大人のサルよりも活発でやんちゃな一面があってとてもかわいかったです。1匹のサルを追いかけて行動観察することがこんなに楽しいんだとわかってうれしかったです。
上下関係が厳しいことに驚きました。上位のサルは下位のサルにちょっかいを出したり威嚇したりしていました。人間のように言葉を使うという感情を明確に示す手段がないので、そういったコミュニケーションがすべてだということを感じました。
高崎山に行くのは2回目で、以前はサルの多さにただただ驚いてばかりでしたが、今回は落ち着いて観察することができました。エサの時間になった時のサルの行動が「群れ」という感じですごかったです。3匹のサルを追いかけて、どのサルもよく動きましたが、きちんと撮影ができたので良かったです。