「地域活動フォーラム」を開催しました(第1日)
2016.01.21
今年度のサービスラーニングで行った地域活動を学生が報告する「地域活動フォーラム」を1月19日(火)、本学人文棟大講義室で開催しました。活動を企画運営する・活動の意味を調べ学ぶ・更なる活動を考える・その活動を発信しみんなに知ってもらう、この一連のプロセスを学生ならではの視点でまとめました。
サービスラーニングとは、“大学で学んだことを地域で活かし、活動することで学びの意義を知る”ことを目的としたカリキュラムです。街頭での募金活動やエコに関する活動、イベント時のスタッフ参加など、現場で学び・体感し“単なるボランティア”では終わらない、自主性・論理性・協調性のある“社会人力”を育成するプログラムを組んでいます。
19日は6活動について、中心になって活動した学生たちが発表しました。また、その他の活動についてと講評も行われました。
<19日の活動報告>
1.あしなが学生募金活動
2.大分市森林セラピー事業
3.竹田情報発信事業
4.清正公鶴崎二十三夜祭
5.木佐上活性化プロジェクト
6.社会実験研究会 チームてつあと
7.その他
8.講評
次回26日(火)は「府内学生エコフェスタ」「赤い羽根応援プロジェクト」「大分活性化ネット」「七夕キャンドルナイト」「子ども劇場キャンプ」「あなたへの『メリークリスマス』」「羅漢寺地域再生プロジェクト」の報告を予定しております。ぜひ足をお運びください。
日時:1月26日(火)9:00~10:30
会場:本学人文棟 大講義室
備考:無料、事前申し込み不要
※「地域活動フォーラム第2日」の報告はコチラ
1.あしなが学生募金活動
発表者:松田弓
1969年に始まった「あしなが学生募金」。遺児たちに進学の夢をあきらめてほしくない、子どもの貧困や「日本に貧困が存在する」ことを周知させる、そしてこの問題は他人事ではないという活動の意味を訴えました。
「この活動を通して色々な人と関わることができました。4、10月の募金活動の前には福岡市で九州会議を行い、活動方針など繰り返し話し合います。また、県内の高校に協力を呼びかける電話をかけました。この活動から、子どもの貧困問題を考えるようになり、活動を次世代へつなげていくことの大切さを実感しました。」
最後に活動人数が少ないことを課題に挙げ「協力をお願いします」と聴講の学生たちに呼びかけました。
2.大分市森林セラピー事業
発表者:古園千紘、藤澤杏樹
森林セラピーの意味や健康効果、大分市森林セラピー事業についてまとめました。そして今年度取り組んだ活動を振り返りました。
「高崎山山開きではトレッキング時の撮影や下山しながらのゴミ拾いを行い、田ノ口と本宮山のセラピーロードマップ作成では実際に歩いて撮影し誰が見ても分かるマップ作りに尽力しました。注意深く樹木や植物を観察して現地の魅力を探りました。このマップを多くの人に活用してほしいと考えます。田ノ口では田植えや稲刈り、草木染めも行いました。草木染め作業は本学の竹田キャンパスを活用。田ノ口の豊かな自然を知る機会になりました。何よりも『森のべんきょう会』で森林セラピーを理解することができました。課題は認知度不足。若者にもっと知ってもらいたいと考えます。」
3.竹田情報発信事業
発表者:工藤遥菜、武内杏公
“地元が竹田市に近く馴染みがある”、“情報機器を扱うことが得意”という学生自身のスキルを最大限活用。
「竹田を盛り上げ、魅力をPRし、リピーターが増えてほしい。その思いで、こつこつと情報発信やイベントを行いました。少子高齢化、過疎化が問題の県内。しかし近年の竹田ではアーティストや若い人が空き店舗を活用して起業することが増えました。情報発信ではTwitter『#たけたみつけた』『#竹楽』に竹灯籠、商店街のお店や食べたものをツイートするよう他の学生たちにもお願いしました。Ustream配信では説明や人員が不足していたことが反省点です。」
また「竹田キャンドルナイト」では環境にどう配慮したのかや運営の苦労などを紹介しました。そして「前回12月は集客が思うようになりませんでした。反省を踏まえ『竹田キャンドルナイトリターンズ』を1月23日(土)に開催します。皆さまぜひお越しください」と呼びかけました。今後の課題として、もっと協力者を増やし、事前準備や計画を丹念に行うことを挙げました。またネット宣伝だけではなく、マスコミや竹田市の方、市街の方への直接宣伝が必要だと報告しました。
4.清正公鶴崎二十三夜祭
発表者:高倉菜々、花元利緒
法心寺を建立した加藤清正公の命日にちなんだ法要行事で、鶴崎地区の夏の風物詩として親しまれているイベント。
「1年生を主体に競技イベント『国道1BAN』のパネル作りと運営の手伝いをしました。また、祭りに来た子どもたちにゲームの要領でゴミ拾いをしてもらいました。これは予想以上に多くの参加がありました。今回はステージがなくなり、何か物足りなさを感じました。そこで来年度は本学側で何か企画を立ててみるのも良いと思います。そして、毎年の課題なのですが、法心寺に人が流れる仕組みを考えなくてはと改めて思いました。」
「一年次は実行委員として、二年次は実行委員長として参加しました。お祭りの日はたくさん人が集まるものの、普段は人通りが少なく静まりかえっている。この状況を知り感じた事から最終的には卒業研究のテーマに鶴崎を取り上げ、鶴崎に人を呼び込む方法を考え、『鶴崎のお店マップづくり』に取り組むきっかけとなりました。」
5.木佐上活性化プロジェクト
発表者:上田航之祐、野川慶子、峯鈴奈
過疎・高齢化が進む地域の現状把握と打開策の模索、「木佐上コミュニティ」とは何かを知る、住民同士の結束はその地域に何を生み出すか考える目的でプロジェクトが始動。発表ではまず「木佐上」について紹介しました。
「山に囲まれ緑豊かな木佐上で大分コガネグモ選手権、サマースクール、木佐上産業文化祭、森林セラピー『森のちゅうがっこう-木佐上逃亡中-』に参加しました。大分コガネグモ選手権ではトーナメント表管理などを行い、サマースクールでは『安全で楽しく遊べる』『木佐上の良さを伝える』ように心がけました。活動を通して、地域に対する思いが人とのつながりを生み、それは地域活性化につながるということを学びました。」
6.社会実験研究会 チームてつあと
発表者:内原伸子、廣岡瑞稀、大城百合香
大分駅の高架に伴い生じた鉄道跡地の活用を社会実験。
「『鉄道残存敷利活用デザイン協議会』活動に本学は2年前から参加しています。活動を通して外部の人と関わることができました。『てつあとフェスタ』ではプログラムを考える2チーム、サポートチーム、広報チームの4チームに分かれて話し合いました。飲食物販売のため、保健所で書類申請するなどしました。この動きによって他のチームの活動の幅が広がることなどを学びました。以前から参加している人から話を聞き、意識の高さを感じ取りました。今後の自分たちに活動につなげたいと思いました。」
7.その他
発表者:吉良伸一教授
環境関係の4活動について報告しました。「アクアソーシャルフェス」では学生50人が清掃活動、「おおいた上野の森の会」の整備活動では、森でフクロウの子どもをみつけた話なども。「竹田キャンドルナイトリターンズ」では人を集める工夫を模索し、「クチナシの実の収穫手伝い」については福宗岩下地区で高齢者が一人で作業されているクチナシの実の収穫のお手伝いをしていることを紹介しました。このクチナシの実は、臼杵の黄飯や法隆寺のお水取りに使われる椿の造花の染色にも使われており、伝統を守っていく大切さを訴えました。
8.講評
大分市、大分合同新聞の関係者から感想を伺いました。また、清正公鶴崎二十三夜祭で学生たちがお世話になった鶴崎商工青年部の工藤正浩部長は「イベントでは芸文短大生の個性が発揮されていました。今後も色々なことに挑戦して、お互い頑張りましょう」と今後の活動にエールをいただきました。