おんせん県おおいたの観光振興を学ぶ講義
2015.07.30
国際総合学科の前期授業「大分の観光と文化」の最後の講義が7月28日(火)、県観光・地域局 観光・地域振興課の渡辺修武さんをお招きして行われました。「おんせん県おおいたの観光振興」と題して、県の取り組みをお話し頂きました。
今年は駅ビルと県立美術館が開業し、また東九州自動車道の開通もあり魅力と交通の便がアップした大分県。さらにJRグループの「デスティネーションキャンペーン」(7~9月)が20年ぶりに展開されています。全国から観光客が来てくれることが期待されます。
その背景を踏まえ、渡辺さんはまず「観光産業」についての潜在的な能力と波及効果について説明しました。観光産業は裾野が広く、例えば1件の別府の旅館を運営するのに100~150の会社が関わります。多くの人と協力することが重要で、県も民間と協力しているそうです。
その一つとして「おんせん県おおいた」の名称やCM制作などがあります。記憶に新しい「おんせん県」商標登録申請騒動について渡辺さんは「出願したところをマスコミに取り上げられ、取材が殺到しました。大分県はメディアへの露出が増え、一躍全国の話題になったのです。大変でしたけど数十万円の申請手数料で億単位のPR効果があったのですよ」と振り返りました。
現在進行中のJRグループ「デスティネーションキャンペーン」も民間と協力し、平成25年度には誘致活動を行っていたことを紹介しました。観光素材の選定と開発、イベントの企画、おもてなし態勢の整備、二次交通対策など様々な準備があったそうです。また県は「おもてなし」参加を県民に呼びかけています。サポーター(写真をクリックすると募集ページをご覧頂けます)、トイレ美化、花いっぱい運動、観光案内所強化などです。渡辺さんは「(観光の波及効果で)携わる人々の生活が成り立つと地域が輝き、より地域が活性化するのです」と話しました。
最後に渡辺さんは学生たちにも協力を呼びかけました。「日常生活と違うことを体験する、ちょっとした県内旅行に行ってみてください。そしてSNSでPRしてください」。多種多様な分野、人が協力して観光産業が盛り上がり、地域が活性化することを学んだ講義でした。