大分県立美術館館長 新見隆氏による特別講義を行いました
2014.05.01
4月23日、来年春に開館される大分県立美術館館長の新見隆氏が、本学で美術科の学生に対して、特別講義を行いました。新見館長は、キュレーターであり武蔵野美術大学教授も務めています。
まず、芸術家を目指す学生たちに対し、「芸術は自由。何でもアリ。どんな異質なものでも、それは個性と認められる。ただ、だからこそ、芸術家は自分がどうして作品を創るか、どう生きるのかということを自分で決めていかなければならない」と心構えなどを話しました。
次に、美術館に入る時の視点として、「美術館に入れば、芸術家はもちろんだが、一般の人々も誰でも芸術家になれる。ただ、3つだけ条件があり、①自分が作品を見て、分からない作品であっても「つまらない」とは思わないこと。②日常の自分が作品を見るのではなく、もう一人の自分、自分の中の自分の視点で見ること。③そして見る前に、見る準備をしておいて「素」の自分で見ること。その準備は美術の勉強をするなどということではなく、例えば、今日の空は青くてきれい…とか、風が気持ちいいとか、草木の緑が鮮やかだとか、自分の感性を「素」の状態に戻すこと」などと話しました。
最後に、新しい美術館に展示される大分出身画家の作品を題材にしながら、「今度の美術館では、作品を視覚で鑑賞するだけでなく、それを「味」に置き換えたらどうなるかというような観点も提案したい。例えば、美術館のレストランで、宇治山哲平の作品だったらどのような料理になるか、福田平八郎だとどうなるかということを、「味覚」を通して来館者に楽しんでいただこうと考えている」とユニークな話を語られました。
来年春の県立美術館の開館が、大いなる期待と共に、待ち遠しい思いにさせる新見館長の講義でした。
次に、美術館に入る時の視点として、「美術館に入れば、芸術家はもちろんだが、一般の人々も誰でも芸術家になれる。ただ、3つだけ条件があり、①自分が作品を見て、分からない作品であっても「つまらない」とは思わないこと。②日常の自分が作品を見るのではなく、もう一人の自分、自分の中の自分の視点で見ること。③そして見る前に、見る準備をしておいて「素」の自分で見ること。その準備は美術の勉強をするなどということではなく、例えば、今日の空は青くてきれい…とか、風が気持ちいいとか、草木の緑が鮮やかだとか、自分の感性を「素」の状態に戻すこと」などと話しました。
最後に、新しい美術館に展示される大分出身画家の作品を題材にしながら、「今度の美術館では、作品を視覚で鑑賞するだけでなく、それを「味」に置き換えたらどうなるかというような観点も提案したい。例えば、美術館のレストランで、宇治山哲平の作品だったらどのような料理になるか、福田平八郎だとどうなるかということを、「味覚」を通して来館者に楽しんでいただこうと考えている」とユニークな話を語られました。
来年春の県立美術館の開館が、大いなる期待と共に、待ち遠しい思いにさせる新見館長の講義でした。