「エイトピアおおの特別演奏会」を開催しました
2014.10.20
10月12日、台風19号が近づいて来る中、豊後大野市の「エイトピアおおの」大ホールを会場にて、本学音楽科による特別演奏会を開催しました。この演奏会は、大規模なオーケストラや合唱によるクラシックの生演奏を聴く機会が少ない地域の方々にも楽しんでいただこうという趣旨で開催するもので、昨年の日田市に続いて2年目になります。
学生たち演奏者は、前日も休日返上で最終練習に励み、当日も朝早くから集合し、オーケストラ90名、合唱90名、それにスタッフを加え、総勢200名に及ぶメンバーが、バス4台に分乗して豊後大野市にやってきました。会場の「エイトピアおおの」のホールは、カバザクラ材をメインに木をたっぷり使ったもので、楽器や合唱の音色がよく溶け合って響き、一方でソロ歌手の歌声もはっきりと客席まで通ってきます。
1曲目は、ハイドン作曲のオラトリオ「天地創造」。旧約聖書を基に書き上げた壮大なスケールの曲で、合唱と共にソプラノ、テノール、バスの声楽ソロが活躍します。今回は、学内オーディションで選ばれた学生が務め、張りのある瑞々しい歌声を響かせました。続いて、混声合唱のためのカンタータ「土の歌」(佐藤眞作曲)。特に、最終楽章の「大地讃頌」は有名で、中学校でもお馴染みの曲です。今回は、オーケストラの伴奏による全曲演奏で、原詩に込められた原子爆弾の悲惨さ、平和への希求、そして自然への感謝が見事に描きあげられました。会場からも感動の大きな拍手をいただきました。
後半は、オーケストラによる演奏で、アメリカの作品が取り上げられました。これは、多くの学生がいる打楽器が活躍できる曲、昨年から学生募集が始まったサキソフォーンが加わった曲ということでの選曲です。3曲目は、映画にもなった「ウエストサイド物語」から組み上げた「シンフォニックダンス」。打楽器が小気味のよいアクセントを叩き出し、オーケストラも躍動し、指を鳴らし、掛け声まで飛び出し、会場が乗りました。
最後は、パリ見物に来たアメリカ人の情景と感情を描いた「パリのアメリカ人」(ガーシュイン作曲)。3種類のサキソフォーンが使われジャズの雰囲気を醸し出し、打楽器ではクラクションが鳴り、パリの活気と雑踏を表します。会場からは、「十分楽しましてくれた」と温かい拍手をいただきました。
当日のアンケートには、「生の音楽を聴くことができて幸せ。」「絶対もう一度聴きたいです。」などとありがたい言葉をいただきました。残念ながら、翌日のグランシアタでの公演は、台風接近のために中止になりましたが、11月4日(火)にグランシアタで再演されます。「もう一度聴く」ための絶好の機会です。ぜひ、お出かけください。