「おおいた地球市民リーダー養成講座in竹田」を開催しました
2014.10.14
9月27日~28日、一泊二日の合宿型公開講座「おおいた地球市民リーダー養成講座in竹田」を、本学竹田キャンパスで開催しました。
この合宿は、「地球社会の一員として、グローバルな課題を見つめ、地域で活動できる人間になろう」というのが目的です。JICA九州との共催で、国際理解ワークショップ、青年海外協力隊体験談、アフリカのスポーツ「クバーラ」など、内容盛りだくさんのイベントとなりました。
本学の学生に加え、立命館アジア太平洋大学や日本文理大学の学生、一般社会人の参加がありました。ファシリテーターは、JICA大分デスク国際協力推進員の渡辺了孔氏と本学国際総合学科の玉井昇准教授が務めました。また、講師兼参加者として青年海外協力隊経験者4名も駆けつけてくれました。日常の喧噪を離れ、緑陰滞在研修として、湧水を汲んだり、身近にあるものを活用しながら一部食事も自炊で賄いました。
お互い初対面の参加者がほとんどなので、まずはアイスブレイキングです。最初はバースデーライン(言葉を使わずに誕生日順にならぶ)を行いました。そして、「相手が言葉の通じない外国人だったら、どうやって伝える?」、「言葉の通じない外国で大地震が来たらどうする?」など、言葉が制限された状況を体験しながら、コミュニケーションを取っていきました。
国際理解ワークショップでは、「水を通して考える世界と私たちの関わり」、「ケータイを通して考える世界と私たちのつながり」、「先住民族 アイヌと私達」を行いました。体を動かし、当事者の立場を疑似体験し、グループの仲間と協力して課題に取り組みながら、自分の考えを発表していきました。
また、大分県出身・在住の青年海外協力隊5名による体験談発表「こんなところに大分人?!」も行われました。参加者からは「きっかけは?」「苦労したこと、やりがいを感じたことは?」「病気になったら?」など、さまざまの質問がなされ、それぞれ経験者のみなさんからお答えいただきました。
さらに、参加者みんなでアフリカのマダガスカルのスポーツ「クバーラ」体験しました。年齢や性別もバラバラなチームの中で、どうやったら有利に進められるのか、一生懸命作戦を練り、協力し合ってゲームを進めました。
最後に、この講座をふりかえり、「地球なる木-世界のために、私達ができること-」のメッセージを作成しました。これから自分が「地球社会の一員(=地球市民)」として、どのように行動していくべきかを考え、宣言したあと、メッセージをポスターに貼りました。
以下は、一部参加者の声です。
◆「外国の人」はとても遠い存在のように未だに感じてしまうけれど、同じ人間として皆同じ地球人として少し捉えることができました。よりよい生活(便利という点で)と地球資源は表裏一体なのだと感じました。グローバル化は良い点も多いけれど、悪い点や表面に出ていない問題も多いのだと感じました。今生きていくためには、どの国であってもお金が不可欠な時代になったのだと感じました。 ◆2日間色々なワークショップをして、考えさせられる事が多くて、それをまとめるのは少し難しそうです。全体的に世界中には私の知らないところで色々な状況の中で生活している人がいるということが分かりました。そのような人たちの存在を知らずに自分や日本のことだけ考えて生活するのは恐ろしい事だと感じました。また、まだ私の知らない世界の状況があるのでそれを知ることから始めていきたいです。 ◆この2日間、協力隊の皆さんの体験談やKnobby先生のWSを通して、様々な価値観や考え方を学ぶことができた。当たり前のことが前まではないという現状が世界ではたくさんあるという事実、そして知らない事こそが罪であるということ、そんな事を考えさせられるような2日間でした。日本に生まれ、何不自由ない生活をしている私たち一人一人も地球市民としての責任を感じていく必要があるのだということも感じた。 ◆途上国の悲惨な状況は知っていたが、その原因は我々の豊かな生活にあるということは考えてもみなかった。国際協力と言うと、海外へ出て活動するというイメージが強いが、日本国内でも簡単にできる事に気付いた。これからの日常生活で自分の行動が世界にどのように影響を与えるのか考え、自分の利益のみならず、世界中の利益に貢献できるようにしていきたい。 ◆“知らない”ということで誰かを苦しめるという現実にしっかり目を向けて、知る努力をしようと思う。知ったら自分にできる事、周りに広げられる事をすすめていきたい。 ◆どんな小さなこと、普段当たり前のような事でも深く考えれば、必ず誰か、モノと繋がっているということを考えることができました。現代は何もかもがあって便利で不便のない生活だからこそ、視点を変えてみていく必要があるのかなと思いました。そこには些細なことから大きな事まで、それぞれの物語があって、それに気付く事ができた2日間だったと思います。実行することは難しいかもしれないけど考えることは大切だと思いました。 |