インターンシップで商店街活性化活動に取り組みました
2014.09.18
9月12日、大分市竹町商店街にある店舗でインターンシップを行った学生たちによる「インターンシップ報告会」が行われました。
これは、“若い人の感覚で店のレイアウト、ポップなどで商店街の魅力をPRしてほしい”ということを目的に、大分県商業・サービス業振興課が仕掛け人となり、竹町商店街の方々の協力を得て実施されたもので、報告会では実際に手がけた店舗の前で報告を行い、お店の方、そして担当である美術科の八木講師の講評をいただきました。
◆ふとんのまきまん
美術科デザイン専攻1年:森里奈さん、銭谷美乃里さん
店舗入口の二カ所のスペースを担当。「長い歴史をもち、希少価値のある商品が多くあることを伝えたかった」という考えで取り組みました。店舗前のショーウインドウでは、物が沢山ありすぎて魅力が伝わりにくかったところをシンプルにし、鮮やかな和小物を黒い棚にディスプレイすることによってその魅力を引き立たせました。またもう一カ所では、全体的に茶色で落ち着いたイメージに変更、統一感を出すために、ディスプレイに使用するスダレや板、一つひとつに色を塗りました。
<お店の方より>
“もともとあった物”を利用して、新しいものを創りだしてくれました。自分たちの感性にはないものを作ってもらい、今まであった色んな商品が、今まで以上に良いものに見えてきて、“静”から“動”の展示になったと思います。立ち止まってくれる方も多くいました。短い期間でしたが、充実した活動だったと思います。今後は、小物関係の売り上げアップに、このアイデアを利用させてもらいたいと思います。
<八木講師より>
伝統を生かしつつ、現代の感覚が見てとれました。もともとあった物を利用し、のばしていく、そういう工夫が感じられ、“伝統と現代が調和”している、とてもよい仕上がりになっていると思います。
◆牧時計
専攻科造形専攻1年:徳原佳乃子さん、情報コミュニケーション学科1年:坂井希久子さん
明るいイメージを出しつつ、120年という長い歴史があるため、“レトロ+明るい=サーカス”をイメージしたディスプレイづくりをしました。ポスターを貼っていただけの壁側のショーウインドウ部分に古時計を飾って興味を引く工夫をしたり、入口付近のショーケースでは、全ての棚に置いてあった商品を取り払い、“本当に売りたいもの”だけを置くことで商品の魅力を際立たせました。また、店頭の小さな看板も、“サーカス”をイメージしたデザインのものに変更しました。
<お店の方より>
とても明るくなったと思います。店の古時計も、空間を与えてあげることで目立ってきました。普段、ディスプレイのことは考えていなかったので“無駄なものは省いて見せる”という技も勉強になりました。看板もコンセプトに合わせて作りかえてもらい、今後の宣伝に使いたいと思います。ディスプレイが変わったことで話題もでき、お客様とのコミュニケーションもとれると思います。
<八木講師より>
“伝統とサーカス”という、ちょっとイイ意味での郷愁を誘うような、またヨーロッパの香りがするような素敵なアイデアだと思います。ディスプレイと看板のイメージを統一したのも、すごく良いと思います。
◆園田ふとん店
美術科デザイン専攻1年:後藤世奈さん、情報コミュニケーション学科1年:山村葵さん
「子供布団をPRしたい」との園田ふとん店さんからの要望で、周囲のアイデアや協力を得ながら、可愛らしい“子供部屋”をイメージしたディスプレイに仕上げました。フラットだった布団に傾斜をつけたり、今流行りの“寝ぞうアート”を映像で流すなどして目を引く工夫をしました。さらに布団の素材や利点についても、可愛いイメージに合うようなポップでPRしました。また“ふとん打ち直し”のチラシやポップ、ポスターは、“老舗”をイメージした色と書体で統一した物を作成しました。
<お店の方より>
最初はどうなるのかなと思っていたけれど、とても頑張ってくれて、また「学生たちのアイデアをどうやって効果的にPRするのか」という商店街の方たちの協力もあって、実現することができました。今回の活動は、それぞれの店が“これまで変えようとしても変えられなかった”ディスプレイについて、見つめなおすイイきっかけになったと思います。こういった機会を、また来年も、そしていろんな店でやっていけたらと思います。
<八木講師より>
最初の発想力が、とても素晴らしいと思います。また、味気ないモニターの黒い淵部分にマスキングテープを貼ることで、周りのイメージと調和させたことも小技が効いていたと思います。チラシ、ポップ等を統一したこともよかったです。