中国語教育学会の会誌『中国語教育』23号に、国際総合学科 許挺傑准教授の論文が掲載されました

2025.04.04

 中国語教育学会の学会誌『中国語教育』23号に、国際総合学科 許挺傑准教授の論文が掲載されました。
 中国語教育学会(2002.4.1~)は日本で中国語教育に従事する者の相互連携と研究・実践の向上を目的とする学会です。研究会や全国大会での研究発表、会報の発行、会誌『中国語教育』の刊行等を中心に活動を続けています。

(学会HPより)https://www.jacle.org/aboutus/
論文のタイトルと要旨は以下の通りです。

“别”字否定祈使句中“别”字前常用副词的种类及其句式特征
The Types and Syntactic Characteristics of Adverbs Commonly Used Before “Bie(别)” in Negative Imperative Sentences

要旨
 本研究では、否定副詞「别」による禁止・命令構文における副詞の共起現象について考察した。共起頻度の高い副詞の種類や特徴を明らかにするために、3つのドラマの台詞をまとめた小規模コーパスを構築し、分析した。その結果、コーパスからは1869の用例が抽出され、そのうち「别」の前に副詞が共起している例が377例あり、全体の20%を占めていることが明らかになった。また、いずれのドラマにおいても使用頻度が上位6位に入る副詞は共通していた。これらの副詞は多い順に、「就」「也」「千万」「先」「可」「都」となっており、合計割合は92.6%である。その後、袁毓林(1993)と项开喜(2006)の先行研究を参照して、構文における共起副詞の文法的機能や述語動詞・形容詞に対する選択制限について分析を行った。
 
 この論文は中国語研究や中国語教育の発展に寄与するものとして評価され、査読等を経て、掲載に至りました。『中国語教育』は、日本の中国語教育学の分野における代表的な学術誌です。附属図書館にも所蔵されていますので、ご興味のある方はぜひご覧ください。